ビジネスモデルの成功例

ビジネスモデルの成功例

インターネットモールの特徴

インターネットの普及によりネットショッピングを利用する人が増加している昨今ですが、このネットショッピング事業にいち早く目をつけたのがみなさんも良くご存じの「楽天」であります。
今や「楽天」と言えばポータルサイトの運営からカード事業、旅行サイトの運営の他、プロスポーツ事業へも拡大しているマンモス企業です。

この「楽天」も事業のきっかけは「楽天市場」と呼ばれるインターネット上の仮想商店街の運営でした。
1990年代半ばにインターネット利用者が増え、ネット上でモノや情報、サービスを販売するサイトが急増しました。
こうしてインターネット上に開設されたお店をサイバーショップやバーチャルショップと呼ばれ、このサイバーショップが集まっているサイトをインターネットモール、仮想商店街と呼びました。

このインターネットモール運営の大きな特徴は、実際に自分で商品を仕入れて販売するのでは無いという事です。
商品を販売したい個人や企業に販売するスペースやノウハウ・サービスを提供するというビジネスで、売り上げとなるものは普通にインターネットモールに出店する個人や会社、テナントからの場所代や売上に対する注文を取るという時の手数料となっています。

ここに目をつけた「楽天」は1997年5月に「楽天市場」をオープンさせました。
オープン当初の出店数はほんの13店しかなかったのですが、翌年には91店舗に、またその翌年には400店、2000年1月には2,000店舗まで急成長を遂げています。

「楽天市場」成功の理由とは

「楽天市場」よりも早く出していたにも関わらず、さらには同じビジネスでありながら閉鎖に追い込まれる大手企業のインターネットモールがとても多くある状態の中、なぜ「楽天市場」は今でもその地位を築き続けれるのか。
まず第一に出店が安価な料金設定であることが挙げられます。

最初にかかってくる費用はなく、さらに判りやすく何品目までならいくらと決まっていて、月額5万円、月額10万円、月額25万円、25~1000品目まであり、尚且つ安い、そんな価格設定が皆さんの支持を得たのだと思われます。

また出店している側がウェブで必要となってくる言葉の全てをまったく知らなくても、ブラウザだけを駆使してそれも簡単な作業だけどウェブページを作り完成までできる仕組みを作った事があると思います。
この頃はすでにHTMLのタグなどの難しい事を判っていなかったとしてもウェブページを作成できるパッケージソフトも販売されていましたが、それを使いこなすにはやはりある程度の知識というものが必要でした。
そこで楽天が考えだしたシステムは、ブラウザにアクセスして、もうすでに作成されているテンプレートに商店名や商品名、価格などの最低限の情報を入力するだけで店舗を作ることができる機能を提供しました。
安価な料金設定で出店でき、簡単な出店ページ作成で敷居を低く設定したことが成功のカギだと言えるでしょう。
この事により出店者を年々増やしていった「楽天市場」は、2000年秋の段階で、日本のインターネットモール事業で独り勝ちの状態となっていました。

当時のアンケートを実施した所その結果でもインターネットモールを使っている方々の約7割が、一番活用しているサイトというのはやはり「楽天市場」だと言っている方が多いということです。

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